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「不妊治療」について

「不妊」とはどのような状態のことをいうのですか?

1~2年間くらい、子供を作ろうと避妊なしに性交渉しても妊娠が成立していない場合に不妊の状態といいます。

検査はいつでもできるの?また、すぐに終わるの?

女性の身体は約1ヵ月ごとの自然なリズムをもっています。いろいろな女性ホルモンがそれぞれのリズムで分泌されているからです。 このため、検査はいつの時期でもできるわけではなく、身体のリズムに合わせて進めていきます。一通りの検査が済むまで、早くても1ヵ月、ふつうは2、3ヵ月はかかります。

どんな検査がありますか?

不妊における検査を、表にまとめてみました。
検査名 検査時期 内容
脳下垂体ホルモン検査 月経第5日目前後 脳の一部である下垂体から分泌される卵巣刺激ホルモンやプロラクチンを調べます。排卵に関わるホルモンが正常に分泌されているかどうかが分かります。
子宮卵管造影検査 月経第8日から10日目前後。排卵日の前 卵管がつまっていないか調べます。
子宮頚管粘液検査 排卵日ごろ 排卵日に子宮の粘液が妊娠しやすい(精子が通りやすい)状態に変化しているかどうかを調べます。
経膣式超音波検査 随時 排卵日の推定を行います。子宮内膜の状態や子宮筋腫、卵巣腫瘍の有無がわかります。
性交後検査(フーナーテスト) 排卵日ごろ 子宮頚管粘液のなかにいる精子の数や運動能力を調べます。免疫性不妊症、子宮頚管粘液分泌不全症でないかどうか分かります。
顕微鏡で見た精子の様子
尿中黄体刺激ホルモン(LH)検査 排卵日ごろ 排卵の時期を推定できます。
黄体機能検査 排卵後7日目前後 受精卵が子宮内膜へ着床するために良い環境かどうかを調べます。
クラミジア検査 随時 炎症を起こして不妊の原因となるクラミジアという細菌の仲間に感染していないかどうかを調べます。
精液検査 高温期 精子量、精子の数、運動率、奇形率がわかります。
腹腔鏡検査   おへそのくぼみの部分に約1cmの小切開を加え、そこから胃カメラのような腹腔鏡をお腹のなかに入れて、子宮や卵管および骨盤内の状況を観察します。通常、4~5日間の入院が必要です。

どんな治療をするのですか?

女性に対しては、飲み薬や注射による排卵誘発剤の服用、黄体ホルモン(プロゲステロン)剤や卵胞ホルモン(エストロゲン)剤を用いた療法など、男性不妊に対しては、造精機能を高めるための薬物療法などがあります。また、子宮のなかへ精液を注射器で注入する人工授精は、子宮頚管に異常のある方や免疫性の不妊、原因不明の不妊症の方に行います。
排卵誘発剤の副作用として、ふたごやみつごなど、多胎妊娠をおこすことがありますので、専門医とよく相談しながら治療をすすめましょう。

治療にはどのぐらいの期間が必要?

妊娠の機会は月に1度ほどですから、半年単位の長い目で見て1年間は頑張りましょう。仕事や家庭の都合で来院が難しいときは医師とよく相談してスケジュールを組みましょう。
また、月経周期を把握するためにも、基礎体温をつけてください。かならず朝でなくとも十分睡眠を取った後なら結構です。枕元に婦人体温計を置いておき、起きたらなるべく身体を動かさずに静かに計りましょう。

今回お答えいただいた先生

医療法人あまがせ産婦人科医院
院長 天ヶ瀬 寛信
〒816-0941
大野城市東大利1-14-6
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